歌舞伎で有名な「紅葉狩」に出てくる
女性の鬼、紅葉(もみじ)さんです。
平安時代に戸隠山実在したと伝わる女性の鬼さんで
現在でも、お墓や鬼無里という地名が存在します。

あらすじ
時は平安時代、戸隠山(長野県)の村々に山賊が出現し
村人達は困り果てていました。
この山賊の統領こそ「紅葉」なのでした。
そのうわさは京の都にまでとどき鬼女「もみじ」と恐れられました。
そこで平維茂(たいらのこれもち)という武士に鬼女退治が命じられ鬼退治に向かいます。
しかし、紅葉は手ごわく詐術、薬学に
優れ平維茂は苦戦を強いられます。
最後は神より神剣を渡され神剣紅葉を討ち取ります。
紅葉は村人により埋葬されたのでした。

さて、この物語はの内容は
そのまま受け止めるには矛盾点を持っています。
この時期、紅葉の夫である源経基は平将門と
政治的に敵対関係にあり
紅葉という女性が
教養はあり、統率力があり、度胸もあり、
おまけに琴の名人で美人という
女傑なのでした。

それゆえ有能さを恐れられ
政治的なライバルの平将門の関係者に
理由をつけて討たれたという解釈も成り立ちます。

最後にうんちく
戸隠流忍者という忍者集団が平安時代末期に
戸隠の地にて発生したのですが
この忍者集団は特別に薬学長じていることで有名でした。
紅葉は眠り薬を使い平維茂を苦しめたのですが
ひょっとしたら、紅葉は薬学などの知識を伝え
この忍者集団の基礎を築いたのではないでしょうか?
そんなことを夢想しながら終わりたいと思います。
ではでは。

紅葉